「良い姿勢の意識」を9割の人が勘違いしていた

 

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「良い姿勢をしよう」「姿勢を正そう」と思った時、どうしますか?
どんなことを意識しますか?

良い姿勢をする際に意識することといえば、「背すじを伸ばす」「胸を張る」といったことが一般的かと思います。
そんな中、最近の姿勢の専門家が発信する情報では「背すじを伸ばしてはいけない」といったものが多いことはご存知でしょうか?

今回は姿勢に関する意識について、中学生や女子大生などで調査した複数の研究を横断的に分析してまとめた研究論文を資料に、

  • 専門家が「背すじは伸ばす」を否定しているってどういうこと?
  • 世間の皆さんは実際良い姿勢をどうやってしてるの?

ということについて説明します。

「背すじは伸ばすな」について

論文の著者は、近年(2015年あたり)発行されている書籍・文献で「背すじをのばす」ことを否定しているものが複数あると述べ、下の表の通り参考にした書籍・文献とその記述を紹介しています。

背すじ伸ばす否定表1
出典:和久田佳代.姿勢の整え方:「背すじをのばす」ではなく「腰を立てる」.聖隷クリストファー大学社会福祉学部紀要 = Bulletin of the School of Social Work Seirei Christopher University 14, 50-60, 2016-03-31

こちらの表から、専門家が「背すじをのばす」を否定する理由をまとめるとこんな感じに。


よっしゃ良い姿勢しよう

すると、

  1. 「背すじを伸ばさなきゃ」という思い込んで
  2. 背すじをピンと伸ばした胸を張った姿勢をする(背中が反った状態)
  3. 本来力を入れる必要のない部分の筋肉が緊張し身体はガチガチに

このため、

苦しい、つらい、なんか身体痛い

背すじをのばした結果背中が反った状態、つまり反り腰になると、こちらの研究でも実証されているように、背中と腰の筋活動が大きくなり、不快感の強い姿勢となってしまいます。
「背すじをのばす→反り腰=(客観的に)良い姿勢」という認識がいくら一般的だとはいえ、とても身体に優しい”良い姿勢”だとは言えません。

だから専門家は「背すじをのばすな」と言っているわけです。

 

9割の人が「背すじをのばす」を意識

専門家の言い分をまとめたところで、次は実際に世間の人々はどのように”良い姿勢”を考えているのかを見てみます。

論文内で分析された複数の調査で[良い姿勢をとろうとした時にどのようなことを意識しますか?]という質問に、「背すじをのばすこと」という回答が9割以上を占め、次いで「胸をはること」「身体が前後に傾かないこと」という順で回答数が多くなっていました。

また、[姿勢調整のために気をつける身体の部位は?]の質問では「背中」がトップとなり、次いで「腹」「肩」「腰」といった順でした。

さらに、横からカメラで撮影される環境で「いつもの姿勢をしてください」と「自分の考える最もよい姿勢をしてください」との2つの指示をした場合の姿勢を評価した調査では、下図のような結果になりました。

姿勢評価\実験時の指示 いつもの姿勢時 自分が考えるよい姿勢時
猫背 22 3
良好姿勢(良い姿勢) 37 41
そり腰 33 61
そり腰+猫背 13 0

データ出典:塩田徹・森尻強・佐藤幹夫.女子大学生における姿勢矯正の意識と姿勢変化の関連について.Bulletin of Sakushin Gakuin University 17, 91-103, 2007-03-01

猫背は減っていますが、反り腰が大幅に増えています。
良い姿勢を意識すると腰を前に出す人が多かったようです。

それぞれの調査結果から、論文の著者は

  1. 良い姿勢を意識すると、日本では「背すじをのばす」、「背」を意識する者が多い。
  2. 良い姿勢を意識しても、良い姿勢になっているとは限らない。

出典:和久田佳代.姿勢の整え方:「背すじをのばす」ではなく「腰を立てる」.聖隷クリストファー大学社会福祉学部紀要 = Bulletin of the School of Social Work Seirei Christopher University 14, 50-60, 2016-03-31

と、まとめています。

つまり良い姿勢をしようとすると、多くの人が「背すじをのばす」ために「背」を意識したり「胸をはる」ことをしがちで、そのせいで反り腰姿勢となり、結局悪い姿勢をしてしまうということですね。
皮肉なものです。

ちなみに、この論文で分析対象とした調査の対象は中学生や女子大生と偏っています。
そこに関しては、調査対象の子たちに「良い姿勢はこんなもの」と伝えてきたのは親など周囲の大人でしょうし、世間の”良い姿勢”のイメージが「背すじを伸ばす」「反り腰」だから若い人の認識も同じようになったと考えられます。
調査対象は若い人ばかりですが、この”良い姿勢”の認識は世間一般の人に当てはまると言っても過言ではないと思います。

 

意識すべきは「背」ではなく「腹」

さて、良い姿勢をしようと「背」を意識してしまう人が多いという現状がわかったわけですが、では結局良い姿勢をしたければどこを意識すべきなのか。

ここからは『おへそワークス』の見解となりますが、意識すべきは「背」ではなく「腹」。

で書いたように、背筋は上半身を立たせるためだけで必要十分に働いているので、それ以上に緊張させる必要はありません。

「背」の意識による背筋の過剰な緊張が反り腰の原因となるので、「腹筋」を使って背筋とともにバランスよく上半身を支えることで、腰を反らすさずに安定した姿勢保持が可能になります。

背腹バランス_2

そしてその「腹」を働かせるのに効果的なのが「おへそ意識」です。

 

まとめ

専門家が「背すじをのばすな」とアドバイスする一方で、世間のほとんどの人が「背すじをのばす」ことを意識しているという調査結果になっていました。

自分のために姿勢を良くしようとしているのに、より身体を酷使する結果になることを9割の人が認知していないという現状は問題ですね。

「姿勢をのばせ」というフレーズは、昔から姿勢改善の合言葉のように使われて世間一般に広く知られている、言わば”常識”です。
この常識が、近い将来”かつての間違った常識”として認知されるように『おへそワークス』も寄与していきたいものです。

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