椅子に長時間座り続けると「要介護」リスクが上がるかも

長時間のパソコン作業でバランス能力低下してるかも

 

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仕事や勉強で長時間座り続けることがある方にとって、椅子に座っている時の姿勢が身体にどんな影響を与えるのか気になるかと思います。

あまり良い影響はないとご想像されるかと思いますが、その通り。
その影響の一つとして「バランス能力の低下」があり得るという結果が出た実験がありますのでご紹介します。

パソコンヘビーユーザーとあまり使わない人の姿勢とバランス能力を検証

夜中までPC作業する男性_1

この実験では、日常的に1日6時間以上パソコン作業をするパソコンヘビーユーザーと、1日1時間未満のあまり使わないグループそれぞれ30人ずつを対象に、

  • パソコンを使用した2時間後の首の角度
  • 立ち姿勢におけるバランス能力

を比較しています。

この結果、

  • パソコンヘビーユーザーはあまり使わない人より有意に首・頭部が前傾していた
  • ヘビーユーザーは重心が前方向に偏り、バランス能力の低下が見られた

ということが確認できました。

 

日常的にパソコンを使う人は首猫背になりやすい

首・頭部が前傾している姿勢とは専門的には頭部前方姿勢といい、首猫背やストレートネックという言葉でも知られていますし、海外でもスマホ首として問題になっている姿勢です。
この頭部前方姿勢は、様々な身体の不調や痛みを引き起こす姿勢として世界的に問題視されています。

今回の実験ではパソコン使用中ではなく、使用してから2時間後に写真をとって首と頭部の角度を検証しています。
つまりパソコンのヘビーユーザーは、日常的に首を前傾させ、首猫背でいることがクセになっている傾向にあるということ。
長時間の作業によって、パソコンのみならずスマホやタブレット使用中の首・頭部の状態も前傾しやすくなっていると考えられます。
実験条件が日常的にパソコン作業を長時間行っている人とそうでない人の比較なので、単純に座り続けるだけでバランス能力の低下に直結するわけではなさそうですが、座って近距離でモノを見続けるような状況が当てはまると言えそうです。

 

座り作業中の姿勢対策を検討しましょう

バランス能力の低下について、パソコンヘビーユーザーが立っている時は常にアンバランスな状態かというと、もちろんそういうわけではありません。

今回の実験では、立っている時のバランス能力を専門の計測機器で測定していました。
その中でヘビーユーザーとそうでないグループで明かな差が出た条件は、足もとが不安定で、且つ目を閉じるなど視覚情報に何らかの制限がある場合だけでした。
こう書くとかなり限定的な環境での結果とは言えますが、差が出たことは事実。

日々頑張って作業する中で、知らず知らずのうちにバランス能力が低下していくとなると、それは転倒リスクを高めるということにもつながります。

H25介護が必要になった原因
出典:平成25年 国民生活基礎調査 – 厚生労働省

厚生労働省のデータ(平成25年)によると、介護が必要となった主な原因[骨折・転倒]は11.8%で、全体で4番目に多いとされています。
バランス能力の低下は将来の要介護につながる要因となり得ることは、考え過ぎではないと思います。

また、心配すべきリスクは将来的なものだけでなく、バリバリ働く今現在にもあります。
バランス能力の低下は、飲み物を持っている時にバランスを崩してパソコンを壊したりデータを失うといったハプニングのリスクにもなり得、そんな状況を想像するだけで身震いする方も多いのではないでしょうか?
そんな大ごとでないにしろ、転んだりフラついたりして良いことなんて通常ありません。

ということは、日常的によく座る人やパソコンを使い続ける方は、バランス能力を養う活動をすると良さそうなもの。
普段から姿勢に気をつけて仕事に取り組むということはもちろんですが、姿勢の意識はそう簡単に継続できるものではないことは多くの方が感じていることでしょう。
他の対策として、デスクワークの際に椅子をバランスボールに替えるという話はよく聞きますが、そのような対策はバランス能力低下の防止に一役買いそうですね。

 

作業効率だけを考えるなら姿勢無視もアリと言えばアリ

ところで、下の記事で書いたように、長時間イスに座ってパソコンを使用する環境であれば、猫背姿勢だと快適に仕事はできそうです。

猫背だと腰部への不快感が少ないということがその根拠となります。
ただ、この記事にある研究だと頸椎(つまり首)部分に関する影響には触れていないので、首猫背を長時間続けることによって首への不快感につながる可能性はあります。

さらに下の記事で紹介した論文では(子どもを対象にした実験結果ですが)、集中を要する作業中の姿勢として猫背姿勢はあながち悪くはない可能性を示しています。

このように作業の取り組みを最優先に考えるならば、姿勢を無視しバランス能力の低下や身体へ不快感を犠牲にするという選択肢はナシではないですね。

姿勢を心配する立場としてはおススメしませんが。

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